私はシングルスプレイヤーだったのですが、どうにも試合が安定しませんでした。
試合中でも、一度崩されるとなかなか立ち直れず、そのまま押し切られて負けてしまって悲しい思いをすることが何度もありました。
そんな経験をあなたもしたことはないでしょうか?
この状況を変えたくて、どういうときに一気に崩されてしまっていたかを分析してみると、自分に足りないスキルを発見しました。
それは、スマッシュレシーブ。
そこで今回の記事では上手な人を観察後、自分で実践して確認したスマッシュレシーブの2つのコツと、練習方法を紹介します!!
この記事を読めばあなたも今日から当たらないスマッシュレシーブから解放されて、スマッシュレシーブを得意技にして立ち回りを有利にできますよ!
もしこれらのことに気づけないと、バンバンスマッシュを打ち込まれて、点が取れないまま一方的に負けちゃうかもしれません…
バドミントンはスマッシュレシーブのコツが試合を左右する!?
冒頭で他のラケット競技に比べて多いと書きましたが、あなたはバドミントンの平均ラリー数がどれぐらいか知っていますか?
参考として、テニスが5回、卓球が4回です。
正解は9回なんです!
ほかのラケット競技に比べて2倍近くのラリー数が1ポイントに込められています。
他の競技に比べて1ゲームのポイント数も多く、じりじりとお互いのスタミナを削りあう消耗戦になることも少なくないです。
スマッシュレシーブが当たらないと、このラリーが切れてしまって相手のスタミナを削り切れません。
なぜこんなにラリー数が多くなるのかというのは、バドミントンの試合の流れに影響しています。
ここで、1ポイントのシミュレーションをしてみましょう。
9本分のシミュレーション(相手がサーブを打った場合)
- 相手がショートサーブ
- 自分のヘアピン
- 相手がロビングで自分のコートの奥へ返す
- 自分がハイクリアで相手のコートの奥へ返す
- 相手がスマッシュ
- 自分がスマッシュレシーブ
- 相手がスマッシュ
- 自分がスマッシュレシーブ
- 相手がスマッシュ
このパターンはシングルスでもよくみられる非常にオーソドックスな試合の流れです。
1ラリーの半分近くがスマッシュとそれに対応する防御側の行動で占められているのがわかるでしょうか?
ここで当たらないと、すぐに試合が終わってしまうので上手なプレイヤーほどラリー数が多くなります。
これがバドミントンの特徴であり、スタミナの削りあいに相当する部分です。
自分がスマッシュを撃てる側になっている時はいいのですが、一度守勢に回ってしまうと攻めを継続されてしまいます。
ですが、これはチャンスなんです!
スマッシュレシーブ側が、コツを理解してきっちり相手のスマッシュをコートの奥まで左右に振り分けて返すことができれば、スマッシュ側に余分な体力と体勢の乱れを作ることができます。
つまりその1ポイントだけでなく相手のスタミナも削ることができ、その後のラリーでも常に優位性を保ちやすくなるのです!
コツと練習方法を理解して、スマッシュレシーブを制すれば、相手の攻め方をこちらで完全にコントロールできるでしょう。
高度のあるスマッシュレシーブを返せるようになれば、相手の動きを見る時間も増えるので、どこに打ってくるのかも予測しやすくなり当たらないってことがなくなります。
そして、きっちりと連続でスマッシュレシーブを返せれば、その分だけ相手がスマッシュでミスをしてくれる可能性がアップするのです。
ハイレベルの試合でも、連続でスマッシュを綺麗に決めるのはとても難しいです。
当たらないスマッシュレシーブでは相手のミスを誘えません。
スマッシュレシーブができれば、自分にチャンスが巡ってくる確率が大きく上がるでしょう。
上手なスマッシュレシーブのコツは、以下の2つのものになります。
- 高く、奥まで返す
- 相手の立ち位置を左右に振るように
これができれば相手はあなたにコントロールされた攻めを行うことになり、そのスマッシュは全く怖くなくなるでしょう!
いわゆる、柔よく剛を制すというやつですね。
『柔軟なものは、そのしなやかさによって剛強なものを制圧できる』という意味です。
それでは実際にスマッシュレシーブの2つのコツと、その練習方法を紹介します。
スマッシュレシーブは点でなく線でとらえる!
スマッシュレシーブはよく、『ラケットを押し出すようにしてシャトルにあてる』と教わります。
これはたしかに正しいんですが、これだけでは満点ではありません。
正確には、
ラケットを狙いたい場所に向けて、シャトルの軌道に合わせて真っすぐ押し出す
ことが必要になります。
強い球を返すコツは、手首をしっかり立てた状態で固定して、ひじから先の動きでシャトルの軌道に合わせて、線としてとらえてください!
こうすると、あなたのレシーブは見違えるほどに安定します。
軌道に合わせて手首ではなく肘から先を振ることで、スマッシュレシーブが当たらないということからはほとんど解放されます。
この肘から先の動きというのは少し慣れが必要なので、しっかりと自分で練習をしてください。
私の場合の練習方法は、友人を誘うってものでした。
クラブでは基礎打ちの時以外スマッシュレシーブの練習機会が少なかったので、友人に頼んでスマッシュレシーブの練習に付き合ってもらっていました!
やっぱりみんな派手なスマッシュとかを打ちたいらしく、
「スマッシュ打ってくれない?ちゃんと高く返すからさ。」
と言って誘うと断られることはほとんどなかったです。
最初の頃は私も全然うまく返せず、3発程度打ち込まれるともう返せなくなっちゃっていました。
ですが途中からは慣れてきて、5発、6発と連続して高く奥に返せるようになってくるとスマッシュを打っている側の方が苦しそうな表情をするようになっていました。
このジリジリとした削り合いが、手に汗握る感覚でどんどんと病みつきになって練習に友人たちを誘っていました!
最終的に友人たちは、「お前とスマッシュ練習すると疲れる……」とこぼして、たまーに誘いを断られるようになっちゃいました(笑)
でも、そんなときは一人で練習する練習方法をやっていました!
この練習方法は後で解説します!
この経験とコツのおかげで、試合でも中々点が決まらないときでもその張り付いた空気を楽しめるようになりどんどんと戦績も安定してきました。
もはやバドミントンのコツ!?立ち位置を常に確認しよう!
これはショット以前の基本的な考え方です。
バドミントンはコートが広めなので、きっちりと相手のいない位置や、狙われると嫌な場所見て打ち込むことが必要になります。
ではなぜこれをスマッシュレシーブのコツにしたのかというと、
相手のいるところにそのまま返してしまうと絶好のスマッシュチャンスを作りかねないから
基礎打ちなどをしていてもわかると思いますが、ある程度スマッシュ練習だと相手のいるところに返してあげますよね?
これは、あまり場所移動しないならば初心者でもスマッシュをきれいに決めることができるからなんです。
フットワークを含めると、初心者だと結構当たらないショットになっちゃいますね。
なので、実際の試合中に相手のいるところの真上にスマッシュレシーブを返してしまうと、相手にとってのチャンスボールを作ってあげただけになってしまいます。
当然動かないのですむのでスタミナも削れないし、先ほどよりも強烈な一発が飛んでくることは想像に難くないでしょう。
なので、ここで今一度基本を振り返り、以下のコツを徹底しましょう!
- スマッシュレシーブは可能なら相手のバック側に返す!
- 相手がコートの端にいるなら、反対の端に向けてスマッシュレシーブをする!
たったこの2つのコツを守るだけで、あなたのスマッシュレシーブは当たらないなんてことはなく、今までの何倍も相手に脅威を与えてくれるものになってくれるでしょう。
勿論、スマッシュレシーブだけじゃなく他のショットの際も相手の立ち位置を見ておくことは試合に勝つコツになります。
どこに打てば相手がより疲れるだろう、より取りにくいだろう…
そういった急所を常に試合中は探し続けるようにしましょう。
これができるようになれば、こちらのスタミナを温存しつつ、相手だけをたくさん走らせることができるようになります!
私も相手の動きをよく観察できるようになってからは、スマッシュレシーブで後ろにくぎ付けにした相手の甘めの球をショートレシーブでネット際に落とす…。
といった、ワンパターンではない様々な攻め方ができるようになり、取れる戦術の幅が広がりました!
スマッシュレシーブが当たらない人のための練習方法はコレ!
それでは、一人でも今日からできるスマッシュレシーブが当たらないようにならないための練習方法を解説します!
その方法とは…、壁打ち。
これもバドミントンでは結構メジャーな練習方法かと思いますが、意識してやるだけで全然変わってきます。
壁打ちはちょっとした隙間時間にやれる練習方法なので、練習と練習の合間に少しでもやるだけで、ライバルと差をつけることができますよ!
練習方法のコツは3点!
- 目印を作ること
- きっちり腰を落とすこと
- 勢いをつけて打つこと
これ等のコツは全て、可能な限り実戦に近づけるために必要なことです。
自分の目線ほどの地点に目印を作っておき、そこに向けてスマッシュレシーブでシャトルをずっと返し続けてください。
この時、きっちり腰を落とすことと、勢いをかなりつけてスイングをすることも忘れてはいけません。
当たらないからといって、ゆっくりやっては意味がないですよ!
なぜなら、勢いをつけないと早い威力のあるシャトルは帰ってこないし、きっちり腰を落とさないと、その早い威力のあるシャトルを拾えないからです。
これを意識してやるだけで、棒立ちで壁打ちするのより圧倒的に実戦のスマッシュレシーブに近い形の壁打ちができます。
まずはこの壁打ちで、スマッシュレシーブに必要なシャトルの軌道の線の動きというものを学んじゃいましょう!
そうすれば、スマッシュレシーブが当たらないことで悩む回数は劇的に減ります。
ちょっとイメージしづらかったかもしれないので、練習方法の参考として動画を載せておきます。
この動画の4:20~行われているような壁打ちができるようになれば、あなたのスマッシュレシーブが当たらないなんてことはないでしょう!
私自身、クラブ時代はできるだけ体の動きを意識した壁打ちを行うようにしていました。
たまに変なとこに飛んで行っちゃうこともありますが、そういう時は壁が変化をつけてくれたんだと思って実際の試合のように一生懸命に拾いに行ってました(笑)
まとめ
- バドミントンの試合で勝つためにはスマッシュレシーブが大切
- スマッシュレシーブは点(手首)ではなく、線(肘から下)の動きで打つ
- 相手のいないところや、バックサイドにスマッシュレシーブを返すようにする
- 当たらないときは壁打ちでシャトルの軌道に慣れる
とにかく基本が分かれば後は練習あるのみです。
これらのコツと練習方法で、基本を体に定着させて、試合中は意識しないでも出せるようになれば完璧ですね!
そうなれば頑張ってスマッシュレシーブの達人を目指しましょう!!